itochan room
[ bar伊藤 ] - 熊本市上通町11-6 エイブル並木坂ビル3F  [ TEL.FAX ] 096-323-8688
[ 営業時間 ] - 19:00 ~ 翌2:00  [ 定休日 ] - 日曜日

2007/12/21

特製「在庫一掃汁」

Category: 10.実録!伊藤家の食卓 — itochan @ 16:37:05

またまたオフクロの得意技が出た。恐るべし“思いつき汁”である。

「今日は寒かけん、お昼は汁にしたよ」

そう言って食卓に出されたのが、この汁。ラーメンどんぶりに並々とつがれたその汁の正体は・・・

「なあ。これは何汁ね?」

「なんかわからん。あったモンば全部入れてみた。野菜だけじゃあイカンと思うて。豆腐はあったし、ワンタンは買うてきたタイ」

ワンタン?! それにしても栄養満点の具だくさんの汁もの。いったい何が入っているのか聞いてみると

「キャベツとニンジンとシメジと・・・ええっとそれから、この前スキヤキに使って余っとった長ネギば入れた。ほんなこつは白菜が良かろうばってん、なかったけん」

このぶった切ったような潔さが我がオフクロの偉大さ。

「こら、何汁て言うてよかとかいね? 出汁は何ね?」

「ワンタンと一緒に入っていたトンコツスープ。それだけじゃナンだけん醤油も少し足した」

わからん。いったいその汁は何者じゃい?? 中華でもなく、和風でもない。相変わらずのオフクロの在庫一掃汁。まあ、グタグタと文句を言っても仕方ない。腹もへっていることだし、食べるとするかと口に運ぶ。

「ウマかたい! トンコツはどこへいったかわからんばってん、野菜の味はしっかり出とるよ」

「そぎゃんかい」

野菜は煮えすぎず、歯応えもちゃんとある。色合いもいい。さすがだ。

それにしても主婦歴50年以上。あるものだけで、これだけのものが作れる技。お見逸れしました。しかし、家族以外の人に出すとなるといかがなものか? 

余談だが。もし、我が家に嫁が来たら・・・果たしてオフクロのこのダイナミック料理法をどう思うだろう。「キャーすごい! 教えてもらおう!」なんてことになるのか? それとも・・・嫁と姑の争いというが・・・まあ、今の僕には関係ないことだが。トホホ。

2007/04/26

筑前煮のようなもの part2

Category: 10.実録!伊藤家の食卓 — itochan @ 21:51:11

お昼に目覚めて台所へ行くと、何かが詰められたタッパーが台の上に置いてあった。今日はオフクロは通院日。誰もいない伊藤家の台所で僕は「コレ、お店に持って行け」というんだろうなと思い、フタを開けて中身を確認した。

オフクロ特製“筑前煮のようなもの”だった。だが、よくよく見ると具に不思議なものが入っている。タケノコ、ニンジン、シイタケ、イモまではいいが、少しコゲ目のついたダンゴが入っている。何だろうかと口にした。

肉ダンゴであった。mmm・・・筑前煮といえば鶏肉と相場は決まっている。しかし、これは違うような・・・しかし、味はしっかりしみていて相変わらずウマイ。まっ、いいかと僕はフタを閉めてお店に持って行くことにした。

それにしても母親というものはスゴイとあらためて思った。具がなければないなりにどうにかしてしまう。さすがだ。年季が違うというのはこのことだ。まさに。

さて。この家族でも滅多に食べられない伊藤家の“筑前煮のようなものpart2”。果たして今宵、誰のお腹に納まるのであろうか。

2007/02/05

あんこう鍋

Category: 10.実録!伊藤家の食卓 — itochan @ 17:40:26

何を思ったか! 目覚めると家中にいい匂いが漂っていた。目ボケまなこで階下の食卓へ行くと、なんと昼間から鍋料理が用意されていた!

「どうしたんね? 鍋料理かい?」

「あんこう鍋たい! どうせ夜には食べられんだろうから。昼につくったとよ。テレビでつくりところやってたけん、見よう見まねで」とオフクロはニコニコしながら用意をしていた。

確かに。店休の日曜日とはいえ最近はお店に行って残務処理をやっている。せっかくのオフクロとの水いらずの夕食も、このところご無沙汰である。

「しっかし。いろいろ入っとるねえ。野菜はわかるけど、コレは?」

「テレビじゃサツマ揚げば入れとらしたばんてん、売ってなかったけん揚げた練りもんたい。ほら、肉だんごも入っとる」

無茶?! 僕も『あんこう鍋』は数回ほどしか食べたことがない。それもずいぶん前に。それにつけても我が家で『あんこう鍋』。オフクロはつくったことも食べたこともないはず。なんというチャレンジャーだ! それじゃあと僕はあんこうらしき切り身を箸でつまんだ。すると・・・

「こらあ肝だろ? 肝は味噌と一緒にすりつぶすもんばい」

「あはははぁ。よかたい。ガブっていけばよか。火は通っとるけん」

思わず僕も、もらい笑いをしてしまった。全体的には薄味だった。オフクロの病気の関係で、あまり味の濃いものは食べられない。しかし、どうにも不思議な鍋料理だ。僕は「これじゃあ、あんこう鍋じゃなくて、ちゃんこ鍋たい」と。するとオフクロは相変わらず「あはははぁ。スカンなら食わんとき」と。昭和のオンナは偉大なり!

2007/02/02

ご汁とセリの白和え

Category: 10.実録!伊藤家の食卓 — itochan @ 19:19:01

いつもより1時間ほど遅く起きた。別に昨夜(今朝)が遅くなったわけではない。ただ、あまりの寒さでお蒲団の中で猫していただけなのだが。それでも酒類の仕入れがあるから、そんなにグズグズはしていおられず、ゴソゴソと這い起きた。食卓に行くと、しっかり朝食(一般的には昼食時間)の用意がされていた。

「おはよ。寒かねえ」

「朝から雪が降りよったたい。さっきも降りよったよ」とオフクロは僕のために熱~いお茶を入れてくれた。

「へえ。どうりで寒かったはずばい」

食卓を見ると、いつものようにお味噌汁が・・・いや、いつものとは違う。

「ご汁かい、今日は。節分は明日だろう」

「ええタイ。一日早かったって。大豆もちゃんと買うてあるケン」

そうである。オフクロは毎年、節分には豆まきの豆を買ってくる。だが、「福は内!」と撒くわけではない。ただ、ボリボリと食べるのである。これも我が家の昔からの習わし。

一日早い伊藤家の節分は、豆まきではなく、「ご汁」であった。でも、味は変わらずウマイ。しかも温かい。最高に幸せだ。

遅れて皿が並べられた。見ると「白和え」。ゴロっとした、これもまさに伊藤家の白和えだった。

「セリがもう出回っとったの?」と僕は口に運びながら尋ねた。

「まだ早かねえとは思ったとばってん。キレイかったけん」と相変わらず。確かに旬を大切にするオフクロではあるが、気持ち早いかなと。

「やっぱハウス物かいね? どうも香りが無かけん」

「だろうね。苦味も少なかよ」

「まあ、ええたい。食べなっせ」

いつもこうだ。オフクロとの会話は。最近、僕は職が細ってきた。とりたたて意味はないのだが。あるとすれば失恋のせいか。オンナ子供じゃあるまいしと笑われそうだが、ここ二ヶ月で数キロ痩せた。髪とヒゲもめっきり白髪が増えた。ほんと、いい年こいて情けない(笑)

それにしても、こうして旬を大切にしてくれるオフクロ。究極のパラサイト息子の僕だが、こんな女性どこかにいないかなあ~? そんなことを知人たちに言うと、必ず「いるわきゃ無い。そんな昭和のオンナは!」と。でも、いや、ゼッタイどこかにいる、と僕は信じたい。

2007/01/09

七草粥

Category: 10.実録!伊藤家の食卓 — itochan @ 17:13:47

1月7日は「七草の節句」。我が家でもオフクロがせっせと七草粥をつくってくれた。「オフクロが子供の頃は七草は全部採りに行ってたんかい?」と聞くと「昔はこぎゃんとは食べんかった」と、まるでコタツ猫みたいに背を丸めながら、出来たてをフウフウいいながら食べてました。

伊藤家の七草粥は田舎風雑炊的な見栄え。決して人様にはお出しで来ませんが、これで中々の美味なのです。皆さんのお宅ではどんな七草粥ですか?

:: 次のページ >>

COPYRIGHT(C) 2005-2010 ITOCHAN.COM
itochan banner