うなぎテボのランプシェード

カウンター席の一番奥の壁際に置かれたランプシェード。よく見ると竹製である。
だが、その竹製のランプシェード、元来は違う用途の物であるということは気づかれていない。
いわゆるこの竹製の物体、実は【うなぎテボ】と呼ばれるもの。うなぎ取りに使われる竹で編んだカゴである。
ただ、これはそのうなぎテボの蓋。本体ではない。本体は細長い筒状になっていて、この中にエサを入れて三角錐形の蓋を差し込んで水の中に沈めるのである。
[↓写真参照]

うなぎはエサの匂いに誘われて三角錐の入り口から入り込む、すると形状からして逆戻り出来ない。日本古来からの伝統的な漁法である。
これをランプシェードにしようというアイデアは僕オリジナルではない。熊本市工芸会館にて展示即売されていたものを求めてきたのである。
あまり言いたくはないのだが、よく見ると結構作りは粗い。だが、ウチのような暗い場所でランプシェードとして使う分にはさほど気にならない。そういうわけで使っているのだ。
こでが洋酒を扱うようなシャレたBARでは難しかろう。和酒専門だから許される部分もあると思う。
さて。編んだ竹からこぼれる灯りはなんとも柔らかく、横の白壁に面白い文様の影を落としてくれる。
開店以来、6年近く経つが、まじまじと見つめたお客様も、はたまた「コレは何?」と尋ねてこられるお客様もいらっしゃらない。ちょっぴり寂しい気もする。





