itochan room
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2007/06/22

昼風呂人生

Category: 04.こんな僕でよかったら — itochan @ 00:46:44

思えば毎日。出勤前のお昼にお風呂に入っている。シャワーはあまり好きじゃないので、たっぷり湯舟にお湯をはって首までザブンと。昼風呂は、実にいいものである。

こうして昼風呂に入るという習慣はいつからだろうと、今日昼風呂につかりながら考えた。入浴といえば、ずっと昼風呂だった。

小さい頃。わが家は貧乏だったので家にお風呂がなかった。そこで近所の銭湯に通っていた。家族全員だ。揃って全員行くことはほとんどなかったが、オヤジと行くことが多かったように思う。いやいや。小さい頃はオフクロと行っていたな。もちろん女湯に入っていた。小学校低学年まで。

いつのころからかオヤジと行くようになり、その時間も夕食後だった。だいたい6時半頃だったと思う。夏場ともなれば、まだ日没前。僕は、明るい時間帯の銭湯へ行くのが楽しみだった。太陽光が射し込む浴場。キラキラ光る湯気の中で湯舟に入る楽しみ。すごく好きだった。しかし、喜び過ぎて、泳いだり、騒いだりして近所のおじさんによく怒鳴られた。

また、銭湯に行かず、家の裏でタライ行水もよくやった。特に夏休みなどは昼間から。気持ちよかったのを覚えている。

一転して。冬場の銭湯通いは嫌だった。寒い上に暗い。行きも帰りも、さらには浴場内も暗く、やけに湯気だけが立ち込めていてムンムンしていて嫌だった。

銭湯通いは高校時代まで続いた。そして、大学へ行くために上京。東京時代も銭湯御用達だった。ただ、東京の銭湯というのは、とにかく湯が熱いのだ。だが、お年寄りたちは飄々として入っていく。僕も真似して、まず足の先をちょっとつける。アチチチィ~! 飛び上がるくらい熱い。よくお年寄りたちは平気で入れるなあと思った。

だからといって「水」の蛇口をひねって薄めようとするものなら、どやされるのである。入りたいのに入れない。これには閉口した。

しかしお年寄りたちの表情をよく見ると、実は我慢している。顔を真っ赤にして、目をつぶり、じっと耐えているように見える。なあんだ。粋がってるだけジャン。

粋でイナセな江戸っ子の心意気というものなのだろう。熱い、それこそ火傷しそうなくらい熱い湯でも“平気の平左”。黙ってザブンと首までつかる。田舎者の僕には到底真似出来ない芸当であった。

それでも、やはり。お昼に通う銭湯の魅力には勝てず、学生時代もちょくちょく昼間から風呂桶とタオル片手に通っていたものだった。

時は流れて。学生から社会人へ。会社員を数年過ごしたのちに、フリーランスに転身。再び昼風呂生活がはじまった。

フリーランスというと聞こえはいいが、住まいとは別にオフィスを借りるほどの収入なんてない。自宅兼仕事場である。

住まいは1Kという間取り。6畳の和室と8畳のキッチン。不思議な間取りなのだが、ここは風呂ナシだった。この物件を選んだ理由のひとつに銭湯が近いということがあった。

4年ほど住んだのちに引っ越しした。今度は風呂付き。収入がやっと追いついてきた。しかし、マンションなんて立派なものではなく、いわゆるビル。ただ、ワン・フロアに1世帯というのが気に入って決めた。僕のフロアは5階。ビルの最上階だった。

僕は嬉しかった。小さい頃から家にお風呂のない暮らしをずっとしてきたから。初めての“内風呂”。感動だった。よし、これで誰に気兼ねなく、朝でも昼でも深夜でも入浴できると。

毎日毎日よく入浴した。朝、目覚めたからと言って、ザブン。昼、汗かいたからと言って、ザブン。夜は寝しなにザブ~ンと。でも、やっぱりいちばん好きだったのは昼風呂だった。♪狭いながらも明るい内風呂♪である。

あれから15年近くになる。そして今日も。僕は窓から隣家の柿の緑葉を眺めながら昼風呂でひと心地してきたのであった。やっぱ、昼風呂はサイコー!!


※写真はすべてイメージ写真です。

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